やりたいこと or やらなくてはならないこと

Google Workspace (旧 G suite ) は今やMicrosoftと合わせて、会社で必須のツールといってもいい。

そして組織の分裂、合併が頻繁に起こることも、ありがちなことである。

その中で、とある Google Workspace のデータを、別の組織のGoogle Workspace に移動する必要がある。

情シスやコーポレートITにとっては普通にできないと困ることであるが、これが実は公式にやり方がない。

Google Support

Google は Google サポートといって、担当者とチャット出来る。

しかしなんとこのやり方を聞いても、「全く無理」「その作業は出来ません」と回答する担当者が、かなりいる。

あげくにずばり書いてあるサイトがないので、

「データの移行はDLしてUPするしか方法がありません」

とか

「専用のCloudツールを使うしか」

とかの回答を上司にすることになってしまう。専用のCloudツールの宣伝サイトもすらある。

移行方法の実際

天下のGoogle Workspace を使っているのに、データ移行がDL&UPLOADって何年前だよ、と上司から突っ込まれるのも無理はない。僕も突っ込みたい。

では実際に機能するデータ移行の方法を紹介する。

共有ドライブ -> 共有ドライブ

結論からいうと、データ移行は共有ドライブを介して行う。

ドメインA の 共有ドライブから、ドメインBの共有ドライブにデータを移行する、ということである。

共有ドライブとマイドライブ

ここで知識のおさらいをしたい。

  • マイドライブ: 個人に管理されるドライブ
  • 共有ドライブ: 組織に管理されるドライブ

である。

実作業

移行用ドライブの作成

まず、仲介するための移行用ドライブを用意しよう。

実はこの設定が大切になる。

ドメインA: 移行元

ドメインB: 移行先

とし、作業はすべて双方の組織の管理者が行うものとする。

この時、

  • 共有データにデータが書き込めない権限

とかだと普通に失敗するので注意

間違えないでいただきたいのは、ドメインBで、作成することである。

そして、ドメインAの管理者アカウントに、「管理者」の権限で共有する。

ドメインAはこの共有ドライブにデータを移動する際に、自らデータを「組織外に持ち出す」形になる。

そうでないと、ダメなのだ。

データを移動

移行用ドライブを経由して、まずデータをドメインAが入れる。

そしてその後、ドメインBの管理者が任意の場所に移動する。

これで、組織間で移動が完了する。

注意点

注意したいのは、組織で管理しているデータしか移動できない、という点である。

組織で管理されていないデータ、例えば外部に協力してもらってデータを入れてもらったオーナーが「xxx@gmail.com」などになっているデータが一つでも入っていると、移動できないので注意しよう。

最終更新: 2023年3月15日